QOL向上の方法 メンタルの悩み

【普通の生活ができない状況が辛い人へ】時間軸を変えると実現しやすいかも

心身症やうつ病、恐怖症や不安障害、こういった心身に関する慢性疾患を抱えているとQOL(日常生活の質)が下がりますよね。

私の中で「QOLが低下する」というのは、言い換えると「周りの人と同じような普通の生活ができない」ことだと考えております。

病気になる前は患者さんが当たり前のように送っていた「普通の生活」のはずですが、病気になったしまった今では「以前のような普通の生活に戻りたい!」と強く願っている人が多いことでしょう。

それは当然です。

なぜなら自分の周りの人達は普通の生活を送っていて、それをいつも間近で見ているわけですから。

これが周りの人達も全員が自分と同じ生活を送っているのであれば辛いとは感じないと思います。

だからこそ、以前の自分のような身体に戻って周りの人達と同じような生活を送りたいと願うのでしょう。

そこで私は「今のままでは本当に周りの人達と同じ生活を送ることはできないのか?」と何度も考えてみた際にあることがキッカケで一つの結論にたどり着きました。

それがこちらです。

 

時間を掛ければ普通の生活はできる

 

一体どういうことなのか分からない人の方が多いと思いますので、今回はその理由について順を追って説明していきますね。

 

 



 

そもそも普通の生活って何?

 

先程の理由を説明するにあたり、まず「普通の生活」って何なのかを考えてみたいと思います。

皆さんはどのような毎日だと普通の生活と感じますでしょうか?

そこで私の考える世間一般的な普通の生活を挙げてみます。

世間一般的な普通の生活

・仕事して生活費+αのお金を稼ぐ
・たまに美味しい物を食べる
・たまに趣味を楽しむ
・結婚して家庭を築く

人によって幸せの定義というものは異なることが多いので上に挙げたような生活が幸せかどうかは別として、世間一般的な普通の生活というのはこのような感じなのではないかと思われます。

皆さんも自分の周りの人を見渡してみた際に、このような人がほとんどだと感じませんか?

最低限の生活であれば衣食住に困らない分だけのお金を稼ぐだけで問題ないのでしょうが、流石にそれだけでは現代のストレス社会で生きていくのは辛く感じてしまうでしょう。

そうなると、上に挙げたようなものは世間一般的な人生を送っていく上でそれなりに必要となってくるものではないでしょうか?

仕事は生きていくために必要なことですが、少し贅沢をしようと思ったら生活費以外の分も多めに稼がなければなりません。

その多めに稼いだお金を時々は美味しい物を食べることに使ったり、自分の趣味に使ったりすることでストレス発散となって何とか仕事を続けることができるといった人は多いと思います。

そして生涯の伴侶に出会って結婚することで心の支えになってくれる場所ができるので、更に仕事に対するやる気と気力が生まれてくるのです。

自分の周りにいる多くの人達がこのような生活を送っているように見えることからこういったものを普通の生活として捉えるようになるので、慢性疾患を抱える患者さんにとっては毎日の症状の苦しみから上に挙げたような生活を周りの人達と同じように送ることができないことが辛いと感じてしまうのかもしれません。

 

普通の生活ができないと感じる本当の理由

 

普通の生活ができないと感じることに関する理由は、これは単純に周りの人達や以前の自分と比べて同じ生活ができていないことが挙げられますが、実はもっと本質的な理由があると思っております。

私が考える本当の理由はこちらです。

 

同じ時間軸で同じ満足感を得られないから

 

このように考えております。

例えばですが、趣味に旅行があるとしてあなたが友人と2泊3日の旅行に出かけたとしましょう。

友人と行きたい観光場所を決めていて当日にいくつか回っていた最中、疲れや緊張からあなたの体調が悪化してしまったことから途中で休みながら回っていたので、本来予定していた場所は回れたとしても結果的に一つの観光場所に対して予定していた半分ぐらいしか観ることができなかったのです。ですが、友人は一通り回ることができています。

また、せっかくの旅行なのでご当地の美味しいご飯やスイーツも楽しむ予定でしたが、入った店では調子が悪いことで注文したものをほとんど残してしまったり、道中で食べ歩きできるような店を見つけてもあなたは調子が悪いことで遠慮してしまうのです。ですが、友人は食べたいものを食べることができています。

このように2泊3日という時間軸を友人と共有しているわけですが、この同じ時間軸で友人とあなたでは同じ満足感を得られていないことになっているのです。

これが「普通の生活ができない」という言葉に隠された本当の理由ではないかと私は考えております。

 



 

普通の生活を実現させる方法

 

では、周りの人達と同じ時間軸で同じ満足感を得るにはどうすれば良いのでしょうか?

 

こちらは残念ながら良い方法がありません。

 

現在の状態ではどうしても慢性疾患による症状によって同じ時間軸で同じ満足感を得ることは非常に難しいことだと考えております。

だからこそ、今お伝えしたこちらの言葉に着目していただきたいのです。

 

同じ時間軸

 

これがもし違う時間軸であった場合はどうでしょうか?

現在のあなたは普通の生活というのを「今」という時間軸で見ていると思います。

ですが「未来」という時間軸で捉えてみた場合はどうでしょうか?

旅行の例で具体的に説明しますと、2泊3日だから同じ満足感が得られていないだけでこれが倍の4泊5日であった場合、または別の日に改めて同じ場所へ2泊3日の旅行をする場合であれば2泊3日で一緒に行った友人と同じ満足感を得られるといったことです。

2泊3日の旅行だと観光場所を半分しか楽しめず、グルメも半分しか食べることができなかった場合でも、その未来にある同じ2泊3日を追加することで残りの半分を制覇することができるので、あなたも友人が味わった満足感を同じように得ることができるのではないでしょうか?

私がこのように考えるようになった理由は、私が抱える機能性ディスペプシアによって体重が著しく減少した後、症状が治まっても体重が増えない状態が続いていることで体力が非常に落ちてしまっており、病院の診断や検査によりこれ以上改善する見込みがみられないことから「細く長く生きる人生」を歩む決意ができたからです。

私の中で「細く長く生きる」ことは、日々の行動や食事を健常者と比べて控えめにする、すなわち細々とした日常になることで無理をしないために大病を患いにくいことから長生きすることだと捉えています。

だからこそ、「日常に関しては周りの人達の半分の行動や食事であっても、その倍の時間を掛けて周りの人達と同じ満足感を得ることができればそれで良いのではないか」と考えるようになりました。

これが冒頭にお伝えした「時間を掛ければ普通の生活はできる!」という意味です。

仕事に関しても症状の影響で人の7割しか働けないのであれば、その残りの3割分を長生きする分で長く働くことができる可能性はありますし、結婚に関しても相手に迷惑を掛けるだけだから躊躇してしまうといった理由であれば長い時間を掛けて結婚相手に恩返ししていくようにすることで相手もそれを分かってくれて結婚生活が上手くいく可能性もあります。

確かにどうしても同じ時間軸でしか得られない満足感もあります。

ですがそれは私達の宿命だと思って潔く受け入れて、できるだけ異なる時間軸でも満足感を得られるものに着目してそちらに力を注ぐべきでしょう。

一度でもこの方法で満足感を得ることができた場合、他のものでも同じ捉え方ができるようになるので今よりも日常生活を苦しいを思うことが少なくなると思います。

 

最後に

心身の慢性疾患は後天的になるものが多いので、病気になる前は普通の生活をできていた人がほとんどだと思われます。

だからこそ、周りにいる家族や友人、会社の同僚などと同じ生活ができないのは非常に辛いはずです。

ですが、それは同じ時間軸で同じ満足感を得ることが難しくなったということで、実は「時間軸が違えば病気になる前と同じような満足感のある普通の生活が送れるんだ!」と捉えてみていただければと思います。

細く長く生きることになっても皆さんの人生が豊かになるようにお祈りしております。

 

ではまたお会いしましょう。

 

  • この記事を書いた人

ワナビー松本

機能性ディスペプシアを筆頭にうつ病や不安障害も患った経験から現在は心理カウンセラーとして活動中。

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